手指関節(しゅしかんせつ)
英語名称
finger joint(フィンガー・ジョイント)
関節の分類
蝶番関節(ちょうつがいかんせつ)、鞍関節(あんかんせつ)
解説
手首から手指にかけては、橈骨、尺骨から手根骨、中手骨、指骨(末節骨・中節骨・基節骨)まで、数多くの骨が連なっています。
また骨と骨の連結部が多いため、連結部を補強する短い靭帯が複雑に密集している場所でもあります。
中手骨と基節骨をつなぐ指の付け根の関節は中手指節関節(MP関節)といい、顆状関節で約0~40°の伸展そして約85~100°の屈曲ができます。
第2~第5指の基節骨と中節骨の関節は近位指節間関節(PIP関節)といい、蝶番関節に分類され約90~120°の屈曲が可能です。
同様に蝶番関節である第2~第5指の中節骨と末節骨の関節は遠位指節間関節(DIP関節)といい、約80~90°の屈曲に関与しています。
母指には2つの関節があり、いずれも蝶番関節です。
母指の中手指節関節(MP関節)は約40~90°の屈曲を、母指の指節間関節(IP 関節)は約80~90°の屈曲をすることができます。
遠位手根骨と中手骨底をつなぐ関節、母指手根中手関節(CM関節)はとてもユニークな鞍関節で、約50~70°の外転が可能なだけでなく、約15~45°そして約0~20°のそれぞれ屈曲と伸展の可動域をもっています。
中手骨と指骨の基節骨による中手指節関節(MP関節)、指骨の指節間関節(DIP関節・PIP関節・IP関節)はそれぞれ独立した関節包で覆われ、両側に側副靭帯が付着していて、掌側の中央には掌側靭帯が付着しています。
この部位の靭帯は非常に多く、しかも複雑で、いずれも静的な安定性を各関節に与えています。
関節の動き
- 屈曲-伸展:
- 外転-内転:
関節の傷害
ボクサー骨折、MP関節脱臼、PIP関節脱臼骨折、槌指