上腕骨(じょうわんこつ)

英語名称

humerus(ヒューメラス)

解説

上腕骨(じょうわんこつ)は上肢を構成する骨の中で最も大きく長い、長管骨(ちょうかんこつ)です。
上腕骨(じょうわんこつ)は別名『管状骨(かんじょうこつ』と呼ばれ、ときに単に『長骨(ちょうこつ)』と呼ばれることがあります。

長管骨の中央部は『骨幹(こっかん)部』と呼ばれ、 両端の膨らんでいる部分は『骨端(こったん)部』と呼ばれています。
その内部には『髄腔』(ずいこう)と呼ばれる空洞があり、この髄腔内には血液を生成する骨髄があります。
上腕骨の近位端(身体から一番近い部分)では上腕骨と肩甲骨の関節窩が肩甲上腕関節(肩関節)という関節を構成していて、上腕骨の遠位端(身体から一番遠い部分)では尺骨・橈骨とで肘関節(腕尺関節・腕橈関節)を構成しています。
肩甲上腕関節は肩甲骨の関節窩に上腕骨頭がはまり込むように構成されているのですが、肩甲骨の関節窩は股関節と比べ、とても浅く、それに対し上腕骨の骨頭が大きいため、関節の結合が緩く、脱臼しやすい場所として知られています。
そのため靭帯だけで肩甲上腕関節の安定化を図るには限界があります。
このためインナーマッスルであるローテーターカフ(回旋筋腱板)を常日頃から強化しておく必要があります。
ローテーターカフは棘上筋棘下筋肩甲下筋小円筋の総称で、これらの筋群を強化することで上腕骨を肩甲骨に引き寄せ、肩甲上腕関節の安定を補助するのです。
また、肩甲上腕関節と肘関節はスポーツで故障することが多い場所としても知られています。
特に使用過多(オーバーユース)で起こる野球肩やテニス肘は有名です。

主に起始する筋肉

上腕三頭筋上腕筋腕橈骨筋肘筋円回内筋回外筋橈側手根屈筋長掌筋尺側手根伸筋など

主に停止する筋肉

三角筋大胸筋広背筋大円筋小円筋棘上筋棘下筋烏口腕筋肩甲下筋

主に構成する関節

肩甲上腕関節(肩関節)、肘関節(腕尺関節・腕橈骨節)

主な傷害

肩関節周囲炎、野球肩、テニス肘など






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当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
都内でトレーナーとして約20年活動し、その後、カイロプラクターとして約10年活動していました。
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