鎖骨(さこつ)|S字状の骨のしくみ・腕と体幹をつなぐ役割と鎖骨骨折を徹底解説

鎖骨(さこつ)

英語名称

clavicle(クラヴィクル)

解説

鎖骨は、胸郭の上部の前面で、ほぼ水平に位置するS字状の長骨で、胸骨と肩甲骨を連結しています。鎖骨は、外側で肩甲骨との間に肩鎖関節(けんさかんせつ)を構成し、内側で胸骨との間に胸鎖関節(きょうさかんせつ)を構成しています。

鎖骨は、皮膚のすぐ下にあって触れることができ、外部からの衝撃にとても弱い部分でもあります。このため骨折が起こりやすく、折れてしまうと、肩・腕がうまく上がらなくなってしまいます。また、無理な力が加わったり、姿勢や寝相などの日常動作によっても、鎖骨まわりのバランスが崩れることがあります。

主に起始する筋肉

鎖骨下筋、僧帽筋

主に停止する筋肉

三角筋大胸筋胸鎖乳突筋

主に構成する関節

肩鎖関節胸鎖関節

主な傷害

鎖骨骨折、肩鎖関節脱臼など

鎖骨は「腕と体幹をつなぐ唯一の橋」|骨折に注意

鎖骨は、首の下に左右に伸びる細い骨ですが、実は「腕(上肢)を体幹につなぐ、たった一本の橋」という、とても重要な役割を担っています。このしくみを知ると、鎖骨の大切さと、骨折が多い理由が見えてきます。

私たちの腕は、肩甲骨・鎖骨を介して胴体にぶら下がっていますが、そのうち、骨と骨でしっかり連結しているのは、鎖骨の内側にある「胸鎖関節(鎖骨と胸骨の間)」、ただ一か所だけです。つまり鎖骨は、腕全体を体幹につなぎ留める「支柱(つっかえ棒)」のような働きをしており、肩を正しい位置に保ち、腕を大きく動かすための土台となっているのです。また、S字状にカーブしているのは、力を分散させ、腕の動きに対応するためと考えられています。

一方で、鎖骨は皮膚のすぐ下にあって細く、体表に近いため、骨折が非常に多い骨としても知られています。特に、転んで肩や手をついたとき、その衝撃が鎖骨に伝わって折れる「鎖骨骨折」は、子どもからスポーツ選手、高齢者まで、幅広く起こります。鎖骨を骨折すると、肩を動かすと強く痛む、腕が上げられない、骨折部が出っぱって見える、といった症状が出ます。多くは、三角巾や鎖骨バンドで固定する保存療法で治りますが、ずれが大きい場合は手術が必要になることもあります。肩をぶつけたあと、鎖骨のあたりが強く痛んで腕が上がらない場合は、自己判断せず、整形外科を受診しましょう。

まとめ

鎖骨は、胸の上部にあるS字状の長骨で、胸骨と肩甲骨をつなぎ、肩鎖関節・胸鎖関節を構成します。腕を体幹につなぐ「唯一の橋」として、肩を支え、腕を動かす土台となる重要な骨です。皮下にあって細いため骨折が非常に多く、転倒や肩の打撲で折れやすい部位です。肩をぶつけて鎖骨が痛み腕が上がらない場合は、整形外科を受診しましょう。

参考文献・出典

・日本整形外科学会https://www.joa.or.jp/

・厚生労働省 e-ヘルスネットhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

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