頭痛の原因と改善法について|緊張型頭痛と姿勢の関係・危険な頭痛の見分け方を徹底解説

現代人の多くが悩んでいるといわれる頭痛。頭痛には様々な原因が絡み合って引き起こされますが、その種類によって、対処法も変わってきます。

まず知っておきたいのが、頭痛は大きく2つに分けられるということです。一つは、検査をしても原因となる病気が見つからず、頭痛そのものを繰り返すタイプの「一次性頭痛」(緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛など)。もう一つは、脳や頭部の病気が原因で起こる「二次性頭痛」です。私たちが日常的に経験する頭痛のほとんどは一次性頭痛で、中でも最も多いのが、首や肩の緊張と関わりの深い「緊張型頭痛」です。

このうち、姿勢の崩れや首・肩の筋肉の緊張が関わって起こるのが緊張型頭痛で、この記事では主にこのタイプについて解説していきます。なお、姿勢が関わる緊張型頭痛は、市販の頭痛薬で一時的に痛みが和らいでも、根本の原因(姿勢や筋緊張)を取り除かなければ、再発しやすいのが特徴です。

姿勢の崩れが引き起こす頭痛とは?!

姿勢の崩れや、それに伴う首・肩の筋肉の過緊張は、頭痛を引き起こす原因の一つになります。これは、頭痛の中でも多い緊張型頭痛の主な要因とされています。

何らかの原因で姿勢が崩れてくると、その崩れを他の場所で補おうとして、最終的に、頭部を支えている頚部にも負担がかかります。これにより頚部の筋肉が過度に緊張し、頭痛に発展していくことがあるのです(筋肉の緊張がもたらす頭痛を、緊張型頭痛=筋緊張性頭痛といいます)。緊張型頭痛は、後頭部から首にかけて、締めつけられるような痛みが両側に出るのが特徴で、寝込むほどではないものの、だらだらと続くことが多いとされます。

姿勢が原因の頭痛を放置してしまうとどうなるのでしょうか?

頭痛を引き起こすほどの姿勢の崩れや筋緊張が起きている場合には、頭痛だけでなく、肩こり、腰痛、膝痛などの様々な症状を併発することがあります。なので、つらい場合は、できるだけ早めに専門家に相談したほうがよいでしょう。

姿勢や筋緊張が原因で引き起こされる緊張型頭痛は、痛み止めで一時的にしのぐだけでなく、姿勢や身体のバランスを整えることが、再発予防につながります。ただし、頭痛にはさまざまな種類があり、後述するように、急いで受診すべき危険な頭痛もあるので、「いつもの頭痛」と決めつけないことも大切です。

姿勢が原因で引き起こされる頭痛を未然に防ぐには

姿勢や筋緊張が原因となって引き起こされる緊張型頭痛については、日常生活で姿勢の崩れを防ぐよう努めることで、ある程度、予防効果が期待できます。

具体的には、頭痛の発生源となりやすい「姿勢」の改善に加えて、「筋バランス(筋力トレーニングやストレッチ)を整えること」、この2点を特に意識するとよいでしょう。例えば、胸椎後弯症などが原因で猫背になっている方には、背中の筋力トレーニングと、胸の筋肉のストレッチをおすすめします。

一般的に、猫背のように丸まった姿勢になっている方は、肩甲骨を背骨側に引き寄せる働きをしている中部僧帽筋や菱形筋が弱くなっている可能性があります。

スタンディングローイング(背中のトレーニング) ファーストポジション
(写真1)ファーストポジション

①セラバンド(ゴムチューブ)を柱か何かに固定し、両端を両手で持ちます。両肘は軽く曲げ、左右の肩甲骨が外側に開くようにして、背中の筋肉を十分にストレッチします。

スタンディングローイング(背中のトレーニング) セカンドポジション
(写真2)セカンドポジション

②肩甲骨を寄せながら、セラバンドを後方へ引きます。以後、この動作を必要回数繰り返します。

これらの筋肉が弱くなると、肩甲骨が背骨から離れようとするため、猫背になりやすくなります。すると、頭部が過度に前方に傾き、頚部の筋肉が極度に緊張して、緊張型頭痛の原因につながるのです。また、胸椎後弯症(猫背)の方は、胸の筋肉が硬いことが多い傾向にあるので、大胸筋・小胸筋のストレッチをすることも忘れないようにしましょう。

胸部のストレッチ
胸部のストレッチ

ストレッチする側の上腕を壁に固定し、前方に重心を移動させて大胸筋を伸ばします。片方が終わったら、もう片方も同様に行いましょう。

こんな頭痛は要注意|すぐに受診すべき危険なサイン

ここまでは姿勢が関わる緊張型頭痛について述べてきましたが、頭痛の中には、命に関わる病気が原因の「二次性頭痛」もあります。だからこそ、危険なサインを知っておくことが、とても大切です。

特に注意したいのが、(1)今まで経験したことのない、突然の激しい頭痛(「バットで殴られたような」と表現される、くも膜下出血などのサイン)、(2)高熱や、首が硬くて前に曲げられない症状を伴う(髄膜炎など)、(3)手足のまひ・しびれ・ろれつが回らない・意識がもうろうとする(脳卒中など)、(4)頭痛がだんだんひどくなる・頻度が増える、(5)頭を打ったあとの頭痛、(6)50歳以降に初めて起こった頭痛、(7)けいれんを伴う、といったケースです。これらは、脳や頭部の重い病気が背景にあることもあるため、ためらわず、すぐに救急や医療機関を受診してください。

また、こうした危険なサインがなくても、片側がズキズキと脈打つように痛み、吐き気や光・音への過敏を伴う場合は「片頭痛」のことがあります。片頭痛は、緊張型頭痛とは対処法が異なる(温めると悪化することがある、など)ため、自己判断が難しい頭痛が続く場合は、頭痛外来や脳神経内科などに相談しましょう。一方、これらに当てはまらず、首肩のこりとともに締めつけられるように痛む一般的な緊張型頭痛であれば、姿勢の改善やストレッチ、適度な休息でケアしていくのが基本です。睡眠不足・脱水・ストレスも頭痛の引き金になるので、生活習慣を整えることも大切です。

まとめ

頭痛は、原因となる病気のない一次性頭痛(緊張型頭痛・片頭痛など)と、脳の病気などによる二次性頭痛に分けられます。最も多い緊張型頭痛は、姿勢の崩れや首肩の筋緊張が関わるため、姿勢の改善や、肩甲骨・胸まわりのストレッチが予防・改善に有効です。ただし、突然の激しい頭痛や、発熱・まひを伴う頭痛は危険なサインなので、すぐに医療機関を受診しましょう。

参考文献・出典

・日本頭痛学会「頭痛とは」https://www.jhsnet.net/

・厚生労働省 e-ヘルスネットhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

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