腸骨(ちょうこつ)
英語名称
ilium(イリアム)
解説
腸骨は寛骨の上部を形成する骨で仙骨の左右で扇状に広がります。腸骨は骨盤の中では最大面積を誇る骨で腹腔内の腸を乗せる位置にあることから腸骨という名前が名づけられました。
名前の由来どおり腸(大腸)や膀胱、子宮などの臓器を保護する役割を担っています。
腸骨には四つの突起部分があり、腸骨前方には上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)、下前腸骨棘(かぜんちょうこつきょく)、腸骨後方には上後腸骨棘(じょうこうちょうこつきょく)、下後腸骨棘(かこうちょうこつきょく)、と呼ばれています。
上前腸骨棘には縫工筋と大腿筋膜張筋、内腹斜筋、腹横筋が付着し、下前腸骨棘には腸骨筋、大腿直筋が付着しています。
腸骨には人体で最も大量の骨髄が存在し、成人の血液の約半分は腸骨内で作られていると言われています。
このことから骨髄移植や骨髄液を多量に採取するときは腸骨から採取するのが一般的とされています。
主に起始する筋肉
腸骨筋、縫工筋、大臀筋、中臀筋、小臀筋、腰方形筋、大腿筋膜張筋、大腿直筋、内腹斜筋、腹横筋など
主に停止する筋肉
主に構成する関節
上前腸骨棘剥離骨折、仙腸関節障害、下肢痛など