肩甲胸郭関節(けんこうきょうかくかんせつ)

肩甲胸郭関節(けんこうきょうかくかんせつ)

英語名称

scapulo thoracic joint(スキャピュロ・ソラシック・ジョイント)

関節の分類

この関節は解剖学的関節に属しません。
すべての運動は肩鎖関節と胸鎖関節によります。

解説

『肩甲胸郭関節(けんこうきょうかくかんせつ)』はその名のとおり肩甲骨と胸郭の間にある関節です。
しかし、肩甲胸郭関節は他の関節とは異なり、肩甲骨と胸郭を靭帯で固定しているわけではなく、肩甲骨周辺の筋肉によって固定しているのです。

そのため、肩甲胸郭関節は『浮島のようなもの』と例えられることが多い関節です。
また、肩甲胸郭関節は、肩関節の土台となる場所でもあります。
肩甲胸郭関節の動きは胸鎖関節と肩鎖関節の動きに伴って生じるのですが、実際は肩甲骨が外転−内転で 25° 、上方同旋−下方回旋で 60° 、そして挙上−下制で 55° の範囲で胸郭の表面をまるで滑るかように動きます。
肩甲骨付近の筋肉の緊張状態などにより肩甲骨の位置は大きく崩れ、それがもとで肩周辺に違和感や痛みが出ることがあります。
例えば、肩甲骨と肩甲骨の間にある僧帽筋中部、菱形筋群が弱くなってしまうと肩甲骨は本来ある位置から大きく外側へとずれてしまうので肩関節が内旋するようになり、肩甲上腕関節に悪影響を与えます。
そのことで見た目が猫背姿勢になってしまったり、四十肩・五十肩に代表される肩関節周囲炎が誘発される可能性が出てくるのです。
肩甲胸郭関節は筋肉や鎖骨を介して連結しているため、肩甲骨と胸鎖関節及び肩鎖関節は常に連動します。
胸郭背面と肩甲骨前面が対面し、肩甲骨は上腕骨とも連結しているため、肩甲骨の動きに腕の動きも連動しているのです。

関節の動き

上方回旋-下方回旋

挙上-下制

関節の傷害

インピンジメント症候群、四十肩・五十肩など

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