肩甲上腕関節(けんこうじょうわんかんせつ)

英語名称

glenohumeral joint(グレノヒューメラル・ジョイント)

関節の分類

球関節(きゅうかんせつ)

解説

肩甲上腕関節はいわゆる肩関節(けんかんせつ)のことで、肩甲骨の関節窩(かんせつか)と上腕骨の上腕骨頭(じょうわんこっとう)で構成されています。

分類上は股関節と同じ球関節(きゅうかんせつ)ですが、肩関節の構造は肩甲骨の関節窩に対し、上腕骨の上腕骨頭が大きいために可動域は広い反面、関節の結合が緩く、脱臼しやすいという特徴をもっています。
これを補強するために関節包(かんせつほう)の一部が肥厚してできた関節上腕靭帯(かんせつじょうわんじんたい)と烏口上腕靭帯(うこうじょうわんじんたい)が肩甲上腕関節にわずかに安定性を与えています。
関節上腕靭帯は肩関節を外旋したときに上腕骨頭が 前方への滑りを防ぎ、烏口上腕靭帯は上腕骨頭の後方への滑りを制限することで肩甲骨と上腕骨を引き付ける役割を果たしています。
また、肩甲上腕関節の周囲の筋肉や腱も肩関節の安定性に深く関与しています。
なかでも棘上筋棘下筋小円筋肩甲下筋の腱は、肩甲上腕関節を包み込むように補強することから回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)と呼ばれ肩関節の安定性に最も影響を与えている筋肉として知られています。
一方、肩関節周囲には滑液包 (肩峰下包など)が発達していて、これらが潤滑油の役目を果たしているので肩甲上腕関節を滑らかに働かせることができるのです。
しかし、何かしらの原因でこれらの滑液包や腱に石灰化や炎症が起こると運動制限(背中に手を回す運動など)や疼痛を生じて、いわゆる 肩関節周囲炎や四十肩、五十肩などを発症してしまいます。

関節の動き

屈曲-伸展

内転-外転

水平内転-水平外転

内旋-外旋

関節の傷害

インピンジメント症候群、四十肩・五十肩、石灰沈着性腱炎、腱板断裂、上腕二頭筋長頭腱炎など






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当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
都内でトレーナーとして約20年活動し、その後、カイロプラクターとして約10年活動していました。
現在はフリーランスで活動していて主に健康や運動に関する情報を発信しています。

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