引き出しテスト:前方(Drawer test-knee :PA)

引き出しテスト

引き出しテスト:前方(Drawer test-knee :PA)

目的

引き出しテスト、前方パターンは下腿部を前方に引っ張って前十字靭帯が損傷しているかどうかを調べる検査方法です。
通常、このテストを行った際に下腿部が前方へと滑ることはありませんが(厳密にいうと少しは動きます)、前十字靭帯を損傷している場合は前方へと大きくずれます。

脛骨が5~6mm以上滑った場合は陽性反応とみなし、前十字靭帯の損傷と断裂を疑います。
しかし、仮に前十字靭帯を損傷していたとしても関節包がその動きを制限することもあります。

実施方法

1. 患者さんを仰臥位にさせます。
2. 検者は患者さんの患側の下腿部を両手で包み込むように把握します。
このとき患者さんの股関節膝関節を軽度屈曲させておきます。

引き出しテスト:前方(Drawer test-knee :PA)

引き出しテスト:前方(Drawer test-knee :PA)

3. また、検者は患者さんの患側の足部を固定しておきます。
固定の仕方は様々考えられますが、私の場合は自分の膝頭で患者さんの足部を固定する方法を用いています。(勿論、患者さんが痛がらないように十分気をつけてください)
4. 検者は下腿部を矢印の方向に引っ張ります。
5. このとき検者は目視と触診で脛骨の滑り具合を確認してください。
6. 同様に反対側の膝関節も実施します。

結果の評価

このテストで患者さんが痛みを訴えたり、下腿部が前方に5~6mm以上滑った場合は陽性反応とみなし、前十字靭帯の損傷と断裂を疑います。
しかし、前十字靭帯を損傷していたとしても後外関節包や後内関節包がその動きを制限することもあります。

参考

膝関節の構造

膝関節の構造

仮に引き出しテストを行って陽性反応が現れなかったとしても内側半月板が損傷してしまったことで下腿部の動きが制限されてしまっていることもあります。
また、テスト中にピシッというようなクリック音がした場合は前十字靭帯の損傷だけではなく半月板損傷、及び断裂も疑われます。

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当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
都内でトレーナーとして約20年活動し、その後、カイロプラクターとして約10年活動していました。
現在はフリーランスで活動していて主に健康や運動に関する情報を発信しています。

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