ストークチェック(AS腸骨検査)

ストークテストは仙腸関節の動きを検査する方法です。
仙腸関節は、関節といってもわずか数ミリしか動くことがなく、一見するとほとんど動いているように思えない関節です。
しかし、仙腸関節は身体を動かしたり支えたりするのに重要な働きを担っているのでこの数ミリの動きができるかどうかはとても重要なポイントなのです。

ストークテスト

(写真1)ファーストポジション

PSIS(後上腸骨棘)

PSIS(後上腸骨棘)

  • 壁際で患者さんは立位になり、両手で身体を支えます。このとき、両足首の内顆(内くるぶし)はお互いに触れるよう完全に閉足しておきます。
  • 検者は患者さんの後方より、一方の拇指を患側のPSISにコンタクトし、もう一方の手でPSISと同じ高さの仙骨上に拇指をあてます。
ストークテスト

(写真2)セカンドポジション

PSIS(後上腸骨棘)

PSIS(後上腸骨棘)

  • 患者さんに股関節、膝関節を90°屈曲されるよう命じます。
  • これらの動きを行った際、仙骨の拇指を基準に患側の寛骨のPSISが下方(青色)に滑れば仙腸関節屈曲動作には問題はないと判断できるが、上方(赤色)に上がったとしたら仙腸関節の屈曲制限(AS:前上方変位)があると診断される。
  • 次にコンタクトポイント(接触位置)を変えずに反対側の股関節、膝関節を90°屈曲させるように命じます。
  • この動きを行った際、患側の寛骨のPSISの拇指を基準に仙骨の拇指が下方にすべれば仙腸関節伸展動作は問題ないと判断できるが、不変、あるいは上方に持ち上がったとしたら仙腸関節の伸展制限(PI:後下方変位)があると診断される。
  • 同様の手順を反対側にも実施し、仙腸関節の上方の動きがあるかどうかを調べる。もし、仙腸関節の下方の動きを調べるのであれば先のコンタクトポイントより1~2cm下のポイントで検査を行う。(つまり、仙腸関節のモビリティテストは計8ヶ所ある。)

(参考)
AS-仙腸関節の屈曲動作が出来ない場合は、寛骨が前上方(AS)変位してしまっている。
原因は腸腰筋、大腿直筋の柔軟性の不足とハムストリングス、臀筋の弱化である。






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当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
都内でトレーナーとして約20年活動し、その後、カイロプラクターとして約10年活動していました。
現在はフリーランスで活動していて主に健康や運動に関する情報を発信しています。

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