マックマレーテスト(McMurray’s test)とは|膝の半月板損傷を調べる検査の方法と内側・外側の見分け方を徹底解説

マックマレー,半月板

目的

マックマレーテスト(McMurray’s test)は、アプレー圧迫テストと同様に、大腿骨と脛骨の間にある半月板(はんげつばん)が損傷しているかどうかを調べる検査方法です。

半月板は、『歩く』『走る』『ジャンプする』といった運動動作を行う際に、膝関節にかかる衝撃を和らげるクッションのような働きを持っています。また、膝関節を安定させ、屈曲・伸展動作をスムーズに行ううえでもとても重要な役割を果たしている軟骨組織です。このテストで陽性反応が出た場合、半月板の損傷・断裂が疑われます。なお、このテストはイギリスの整形外科医トーマス・マックマレーによって考案されました。

実施方法

1. 患者さんを仰臥位(あおむけ)にさせます。
2. 検者は患者さんの患側に立ち、患者さんの患側下肢の股関節および膝関節を屈曲させます(できるだけ深く曲げます)。
3. このとき検者は、一方の手で患者さんの踵(かかと/足底)を包み込むように把握し、もう一方の手の母指(親指)・示指(人差し指)・中指を使って、患者さんの膝関節の関節裂隙(かんせつれつげき=大腿骨と脛骨の間)に指先を当てます。

マックマレーテスト(半月板の検査)
マックマレーテスト(McMurray’s test)
※写真は外旋動作

4. 検者は患者さんの下腿部を外旋(外側に捻る)させながら、ゆっくりと膝関節の屈曲・伸展動作を何度か繰り返します(内側半月板を調べます)。
5. 続いて今度は、下腿部を内旋(内側に捻る)させながら、ゆっくりと膝関節の屈曲・伸展動作を何度か繰り返します(外側半月板を調べます)。
6. 同様に、反対側(健側)の膝関節も実施し、左右を比較します。

結果の評価

下腿部を外旋させたまま膝関節を伸展させた際に、患者さんが関節裂隙の内側に痛みを訴えたり、クリック音(パキッ、コクッなど)がしたりした場合は、内側の半月板の損傷・断裂が疑われます。

また、下腿部を内旋させたまま膝関節を伸展させた際に、関節裂隙の外側に痛みを訴えたり、クリック音がしたりした場合は、外側の半月板の損傷・断裂が疑われます。

先に紹介したアプレーテストとこのマックマレーテストの両方で陽性反応が出た場合は、半月板損傷の可能性がより高くなります。ただし、これらの徒手検査だけで確定できるわけではないため、痛みやクリック・引っかかりが続く場合は、早めに医療機関を受診し、MRIなどの画像検査を受けることをお勧めします。

参考

膝関節の構造
膝関節の構造

半月板は、膝関節の中央部を通る靭帯(前十字靭帯・後十字靭帯)によって、内側と外側に2つに分けられています。このうち内側の半月板は、関節包を介して内側側副靭帯や半膜様筋とつながっているため可動性が小さいという特徴があり、体重がかかった状態で膝をひねる動きをしたときに痛めやすく、内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)や前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)の損傷をともなうことが多い場所として知られています。

なぜひねると半月板の損傷がわかるのか

マックマレーテストでひねり(回旋)を加えるのには理由があります。半月板は大腿骨と脛骨の間に挟まっているため、膝を曲げてひねると、傷んだ半月板の断裂部分が大腿骨と脛骨の間に挟み込まれたり、引っかかったりします。その状態で膝を伸ばしていくと、挟まった半月板が「コクッ」と外れたり擦れたりして、クリック音や痛みとして現れるのです。

外旋(外側にひねる)と内側半月板に、内旋(内側にひねる)と外側半月板にストレスがかかるため、どちらの肢位で症状が出るかによって、内側・外側のどちらが傷んでいるかをある程度推測できます。ただし、マックマレーテストは感度(損傷を見逃さない精度)がそれほど高くなく、半月板が傷んでいても陰性になることもあります。そのため、アプレーテストや関節裂隙の圧痛なども組み合わせ、最終的にはMRIなどの画像検査で診断します。膝の痛み・引っかかり・「膝が動かなくなる(ロッキング)」といった症状がある場合は、自己判断せず整形外科などの医療機関を受診しましょう。

マックマレーテストのまとめ

マックマレーテストは、膝を曲げてひねりながら伸ばし、関節裂隙の痛みやクリック音から半月板損傷を調べる徒手検査です。外旋しながら伸展で内側半月板、内旋しながら伸展で外側半月板を調べられます。内側半月板は内側側副靭帯・前十字靭帯損傷を合併しやすいのが特徴です。ただし単独では確実でないため、アプレーテストや画像検査と組み合わせます。膝の痛みや引っかかりが続く場合は、医療機関の受診をおすすめします。

参考文献・出典

・日本整形外科学会「半月板損傷」https://www.joa.or.jp/

・厚生労働省 e-ヘルスネットhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

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