パトリックテスト(Patrick’s test-Fabere)
目的
股関節は肩関節と比較すると構造的にとても頑丈な関節で、且つ、靭帯による結びつきがとても強いために脱臼などを起こしにくい部分として知られています。
しかし、日常的に常に体重を支え、大腿骨を動かすということをしているためにトラブルが生じやすい部分でもあります。
このテストで陽性反応が出てしまった場合、股関節に何らかの病理があることが疑われます。
実施方法
1. 患者さんを仰臥位にさせます。
2. 検者は患者さんの患側に立ち、患者さんの膝関節を90°に屈曲させ、足関節が反対の膝(膝蓋骨)にくるようにします。
3. その後、患者さんの股関節を屈曲、外転、外旋させます。(4の字状態)
4. 検者は一方の手で患者さんの健側(テストを行う反対側)の腸骨(上前腸骨棘)を軽く把握し、骨盤が持ち上がらないように固定します。
5. 検者は屈曲させた膝に対してゆっくりとベットに向かって(直下)圧迫を加えます。
6. 同様に反対側の股関節も実施します。
結果の評価
テスト中、股関節に疼痛が生じた場合は陽性反応です。
また、膝をベットに向かって圧迫を加える際に膝があまり下がらないようならそれも陽性と言えます。
参考
股関節の問題は一般に中高齢になると非常に多くなります。
しかし、中高齢でなくても先天的に股関節に問題がある方や外傷、太り過ぎなどによっても発症することがあります。