アプレイ圧迫テスト(Apley’s compression test)

アプレイ圧迫テスト

アプレイ圧迫テスト(Apley’s compression test)

目的

アプレイ圧迫テストは膝関節を圧迫して大腿骨脛骨間にある半月板が損傷しているかどうかを調べる検査方法です。
半月板は『歩く』『走る』『ジャンプ』をするといった運動動作を行う際、膝関節にかかる衝撃を和らげるクッションのような働きを持っています。

また、半月板は膝関節を安定させ、スムーズに膝関節の屈曲-伸展動作を行う際にとても重要な役割を果たしている軟骨組織でもあります。
このテストで陽性反応が出てしまった場合、半月板の損傷が疑われます。

実施方法

1. 患者さんを伏臥位にさせます。
2. 検者は患者さんの患側に立ち、患者さんの膝関節を90°に屈曲させます。
3. 検者は一方の手で患者さんの足関節、他方の手で踵を包み込むように固定します。
4. 検者はベットに向かって(直下)ゆっくりと圧迫を加えます。
5. 更にこのままの状態でゆっくりと下腿部を外旋(外側に捻る)、内旋(内側に捻る)させます。
6. 同様に反対側の膝関節も実施します。

アプレイ圧迫テスト(外旋)

アプレイ圧迫テスト(外旋)

アプレイ圧迫テスト(内旋)

アプレイ圧迫テスト(内旋)

結果の評価

このテストの外旋動作で患者さんが痛みを訴えたり、クリック音がした場合は内側の半月板損傷、及び断裂が疑われます。
また、内旋動作で痛みを訴えたり、クリック音がした場合は外側の半月板損傷、及び断裂が疑われます。

参考

膝関節の構造

膝関節の構造

半月板は関節の中央部を通る靭帯(前十字靭帯、後十字靭帯)によって内側と外側に2分されています。
内側の半月板は関節包を介して内側側副靭帯や半膜様筋と繋がっているため可動性が少ないという特徴があり、体重がかかった状態で膝を捻る動きをしたときに痛めやすく、内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)や前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)の損傷をともなうことが多い場所として良く知られています。






運営者情報


当サイトの編集長の佐藤伸一(さとうしんいち)です。
都内でトレーナーとして約20年活動し、その後、カイロプラクターとして約10年活動していました。
現在はフリーランスで活動していて主に健康や運動に関する情報を発信しています。

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