自分に合わない靴を履き続けることによって起こる様々な弊害|足指の変形(ハンマートゥ・外反母趾など)と予防法を徹底解説

靴の形や大きさが自分の足に合っていないと、身体に様々な悪影響を及ぼすことがあります。特に、足先が尖ったヒールを常用している方は、かなりの確率で足の指に何らかの影響が出ます。靴のサイズは、大きすぎても小さすぎてもいけません。

例えば、靴が小さすぎれば足が圧迫されるような負担がかかり、靴が大きすぎれば足と靴の間に「遊び」が出て、足が靴の中で前後に動いてしまい、それがもとで足に問題が生じるようになります。

さらに、足に負担がかかることで足先に痛みが生じ、歩き方や姿勢にも悪影響を及ぼします。このように、サイズの合わない靴を履き続けても身体に良いことは一つもなく、むしろ履き続けることで様々な症状を引き起こすようになります。

サイズの合わない靴を履き続けることによる弊害

靴が足にフィットしないと、足先に痛みが伴うようになり、さらにはその痛みを反射的にかばうようになるので、やがて他の場所(膝・腰・背中など)にも痛みが現れるようになります。このように、サイズの合わない靴を無理して履き続けると、足だけでなく全身にトラブルが発生するようになるので、日頃から足の負担には注意を払う必要があります。

特に、つま先が細くなっているタイプの靴を履くと、足の指先が圧迫されます。さらに、ハイヒールなど踵が高くなっている靴を長時間履き続けると、体重が前方の足指に集中するため、足の指が変形したり、強い痛みを伴うようになり、やがて自然治癒が期待できないほどの症状になってしまうこともあります。

サイズの合わない靴を履き続けることで足の指先に生じる代表的なトラブルが、足指の形が変形してしまう『ハンマートゥ』『マレットトゥ』『クロウトゥ』です。

様々な足の指のトラブル

ハンマートゥ

中足趾節関節と中節骨と末節骨の間の関節が伸び、中節骨と基節骨の間の関節が曲がった状態にある足趾。このような指は靴にうまく収まらず、結果として皮膚の厚化、硬化が起こります。典型的には母趾球の下の脂肪層が前方に移動し、緩衝ができなくなるため、母趾球の辺りにも痛みが起こります。
出典:アスケル東京

ハンマートゥ
ハンマートゥ

マレットトゥ

中足趾節関節と中節骨と基節骨の間の関節は正常な状態で、中節骨と末節骨 の間の関節が顕著に曲がった状態にある足趾。爪の辺りの皮膚が厚くなった り、足趾のかたちが角ばったりする症状がみられます。小さすぎる靴の使用によって、他よりも長い足趾が押し曲げられることが原因になることもあります。足趾の変形はつま先の不均衡や回内する傾向の強い足首がよくある原因です 。バランスをよくしようと、足趾は地 面や床などをつかもうとする動きをします。これが長期続くと足指に変形が起こり始めます。
出典:アスケル東京

マレットトゥ
マレットトゥ

クロウトゥ

中足趾節関節が伸び、中節骨と末節骨 、中節骨と基節骨の間の関節が曲がった状態にある足趾で、足指の先端の皮膚が厚化します。爪の辺りの皮膚も厚くなったり、足趾のかたちが角ばったりすることもよくあります。
出典:アスケル東京

クロウトゥ
クロウトゥ

足の指先にトラブルが出やすい足の形

これらの症状に陥りやすい足の形というものが存在します。例えば、先天的に第2趾(人差し指)が母趾(親指)よりも長く指先が圧迫されやすいタイプ(エジプト型に対するギリシャ型など)や、ハイアーチ(甲高)と呼ばれる土踏まずが深いタイプでは、足の指先に負荷がかかりやすいので、日頃から注意を払う必要があります。

また、指先に負担がかかりやすい症状として、外反母趾内反小趾があります。これは、足指への日々の負荷に加え、もともとの足の形や遺伝、合わない靴などの要因が重なって、親指・小指が内側に変形してしまった症状です。一度、外反母趾や内反小趾になると治療に時間がかかるだけでなく、日々の生活にも影響しますので、予防という観点からも普段から注意を払いたいところです。

女性は、多少の痛みより見た目を優先してしまう方が多いので、無理をして自分の足の形や大きさに合わない靴やハイヒールを長時間履き続けないように気をつけましょう。足の指が変形してしまっては、美の追求も逆効果になってしまいます。意識を高く持って、靴のデザインや大きさを選ぶよう心がけることがとても重要です。

外反母趾・内反小趾を予防、あるいは改善するためには、テーピングなどで固定しながら歩き方を矯正する必要がある場合もあります。足の指先のトラブルは、重度の場合には手術が必要となることもありますので、なるべく早い段階で専門の医師の診断を受けることをおすすめします。また、シューフィッターのいる靴屋さんで自分に合った靴を選んでもらうことも重要です。いずれにしても、強い痛みが出る前に、何らかの対応をされることをおすすめします。

自分に合った靴を選ぶためのポイント

足のトラブルを防ぐ第一歩は、何より「自分の足に合った靴を選ぶこと」です。いくつかのポイントを押さえるだけで、足への負担は大きく変わります。

まず、靴を選ぶときは、足がむくみやすい夕方に試し履きするのがおすすめです。サイズは、靴の中でつま先が1cm程度(指1本分ほど)ゆとりがあり、かつ、足の最も広い部分(母趾と小趾の付け根)がきつくないものを選びます。また、踵がしっかりホールドされ、歩いたときに脱げたり中で足が滑ったりしないことも大切です。必ず両足を履いて、少し歩いて確かめましょう。

ハイヒールや先の細い靴をどうしても履きたい場合は、長時間の連続使用を避け、通勤時は歩きやすい靴に履き替える、職場でヒールに替えるなど、足を休ませる工夫をするとよいでしょう。靴は消耗品なので、すり減ったソールや型崩れした靴を履き続けないことも、足と全身の健康を守るうえで大切です。足やつま先に痛み・しびれ・変形を感じたら、我慢して履き続けず、整形外科などの医療機関に相談しましょう。

まとめ

自分に合わない靴を履き続けると、足先の痛みだけでなく、ハンマートゥ・マレットトゥ・クロウトゥといった足指の変形や、外反母趾・内反小趾、さらには膝・腰など全身のトラブルにつながります。つま先の細い靴やハイヒールの長時間使用は特に注意が必要です。足に合った靴を選び、足を休ませる工夫をして、痛みや変形が出たら早めに医療機関を受診することが大切です。

参考文献・出典

・日本整形外科学会「外反母趾」https://www.joa.or.jp/

・厚生労働省 e-ヘルスネットhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

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