腰椎過伸展テスト (Lumbar spine hyper-extension test)
目的
脊柱(とりわけ腰椎部分)の伸展動作を患者さんに実施してもらい、その時の反応をみて腰の痛みが筋肉由来なのか関節由来なのかを調べます。その際、患者さんには自動運動と他動運動をそれぞれ実施していただきます。
自動運動(active rom exercise)とは患者さんの自らの筋収縮によって関節を動かす運動のことをいいます。
一方、他動運動(passive rom exercise)とは患者さんの自らの筋収縮を伴わずに関節を動かす運動のことをいいます。
実施方法
【自動運動の場合】
1. 患者さんを腹臥位にさせます。
2. 検者は両手で患者さんの両足首を動かないように固定します。
3. 検者は患者さんに腰を反らすように指示します。
【他動運動の場合】
1. 患者さんを腹臥位にさせます。
2. 検者は患者さんに両肘で身体を固定するように指示します。
結果の評価
腰椎の伸展動作を行ってもらった際、自動運動によって痛みが再現されれば筋肉、あるいは関節(この場合、腰椎)の障害があると判断することができます。
一方、他動運動によって痛みが再現されれば関節(この場合、腰椎)の障害があると判断することができます。
この際、もし、坐骨神経痛のような痛みや痺れなどが再現された椎間板に何らかの異常があることが疑われます。
参考
一般に平背(フラットバック)タイプの方はそもそも腰を反らすこと自体が苦手だという方が多いようです。
また、反り腰(腰椎前弯症)タイプの方は腰を反らすことは得意だという方が多いようです。
何れにしても検者は患者さんに”あまり無理をして腰を反らさないように”予め指示しておきましょう。