足の痛みの原因は様々。関節が変形して痛むことも!|変形性関節症・リウマチ・痛風など原因別の特徴と対処を徹底解説

脚は、股関節から膝蓋骨(しつがいこつ)までの大腿部、膝蓋骨から足関節までの下腿部、足関節からつま先までの3つのパートで構成されています。大腿部の大腿骨、下腿部の腓骨脛骨、そして足関節からつま先までの複雑な骨の配列と強靭な3つのアーチ構造が、二足歩行をする人間の全体重を支え、足を動かすという大切な役割を担っています。

足は、寝ているとき以外は常に負担がかかっている部位でもあるので、何かとトラブルが生じやすい場所です。もし足に痛みを感じるようなら、骨・筋肉・皮膚などに何らかの異常が生じている可能性があるので、できるだけ速やかにその原因を探り、適切な処置をとる必要があります。

関節の炎症や変形で生じる痛みが多い

足の痛みの原因は、『筋肉の疲労』『ケガ』のほか、全身性の病気の一症状として現れるものまで実に数多く存在しますが、その中でも比較的多くみられるのが関節痛です。

原因疾患の代表的なものとしては、まず『変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)』が挙げられます。変形性関節症のうち、股関節に生じた場合は『変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)』、膝関節に生じた場合は『変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)』といいます。変形性関節症は、主に加齢や負担の蓄積によって関節の軟骨がすり減り、変性することで、痛みや変形を生じる疾患です(骨が脆くなる骨粗鬆症とは別の病気ですが、高齢になると両方が重なることもあります)。

変形を起こす関節としては『膝関節』が最も多く、次いで『股関節』、足指の関節などがあり、もちろん下肢の関節ばかりでなく、『肘関節(ちゅうかんせつ)』や手指の関節などにも見られます。変形性関節症は、歩き始めや、座った状態から立ち上がるなどの初動の動作で痛むのが特徴です。もちろん、歩いたり走ったりしているときは、変形が生じている部分に絶えずストレスがかかり続けるので、運動時間が長くなればなるほど痛みが増していきます。

朝に手や足のこわばりを感じるときは、『関節リウマチ』の疑いがあります。関節リウマチは、多数の関節が炎症を起こし、関節を形作る軟骨や骨が破壊されて、最終的には関節までもが変形してしまうという病気です。腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが出るのが特徴です。関節リウマチの原因はまだよくわかっていない部分もありますが、30〜50歳代の女性に多く、男性に比べると数倍多く発症するといわれています。

足の親指に突然強烈な痛みを感じるのであれば、『痛風』や『偽痛風(ぎつうふう)』かもしれません。痛風は高尿酸血症、偽痛風はピロリン酸カルシウムが関節に付着することによって、急性の関節炎発作を起こす病気です。一つの関節だけが急に赤く腫れて激しく痛むときには、外傷性や感染性の関節炎(化膿性関節炎)なども考えられます。

腰痛を伴う足の痛みの場合は、椎間板ヘルニアなどで起こる坐骨神経痛かもしれません。この場合、坐骨神経の経路に沿って、臀部から足の先まで、足の後ろ側に痛みやしびれが走ります。このほかに、足の親指が変形した『外反母趾(がいはんぼし)』や、深爪などから起こる『陥入爪(かんにゅうそう)』による足指の痛みも、比較的多くみられます。

早期に発見して病気の進行を食い止める

関節痛や神経痛では、原因疾患の完治が難しい場合もあります。例えば、関節リウマチが進行した後では、関節の骨の破壊が進み、障害が残ったりします。したがって、早期の治療によって病気の進行をくい止めることが大切です。

変形性関節症にせよ関節リウマチにせよ、薬物療法や手術療法に加えて、リハビリテーションが重要になります。リハビリテーションは、医師の指示(処方)に従って理学療法士(PT)が直接指導するのが一般的です。医師や看護師、理学療法士の指導を受けながら、正しく続けていきましょう。

痛む場所・痛み方から原因を見分けるヒント

足の痛みは、原因によって治療法が大きく異なるため、「どこが」「どんなときに」「どんなふうに」痛むかを意識すると、原因のヒントになります。

例えば、立ち上がりや歩き始めに膝・股関節が痛むなら変形性関節症、朝に複数の関節がこわばり左右対称に腫れるなら関節リウマチ、足の親指の付け根が突然激しく腫れて痛むなら痛風、お尻から足の後ろ側に痛み・しびれが走り腰痛を伴うなら坐骨神経痛(椎間板ヘルニアなど)、足の裏の特定の場所が痛むなら足底腱膜膜炎やモートン病、といった具合です。

注意したいのは、一つの関節が急に赤く腫れて熱を持ち、発熱を伴って激しく痛む場合です。これは化膿性関節炎(細菌感染)の可能性があり、関節破壊が急速に進むため緊急の受診が必要です。また、ここまで述べたように足の痛みは全身の病気のサインのこともあります。「年のせい」「ただの疲れ」と決めつけず、痛みが続く・繰り返す・腫れや変形を伴う場合は、自己判断せず、整形外科などの医療機関を受診して原因を調べてもらうことが、早期治療と関節の機能を守ることにつながります。

まとめ

足の痛みは、筋肉疲労やケガのほか、変形性関節症・関節リウマチ・痛風・坐骨神経痛・外反母趾など様々な原因で起こります。立ち上がりに痛むなら変形性関節症、朝のこわばり+左右対称なら関節リウマチ、親指の激痛なら痛風など、痛み方に特徴があります。関節痛は早期治療とリハビリが大切で、発熱を伴い急に赤く腫れる場合は緊急です。痛みが続く場合は、医療機関を受診しましょう。

参考文献・出典

・日本整形外科学会https://www.joa.or.jp/

・厚生労働省 e-ヘルスネットhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

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